今回は、年に1回開催する方向で動きはじめて最初の会となりましたが ご遺族の方が16人参加して下さいました。
家族や、愛する人を亡くし、誰もが喪失感に襲われ、気力が失せてしまうことは自然の反応です。悲嘆のプロセスに正しい手順はありません。その人だけの悲嘆のかたちがあります。 悲しいというお気持ちをを安心して表出できる場、そして家族を亡くされたという同じ体験を持つ人々と気持ちを共有できる場として「千の風の会」を開催しております。
とても寒い日でしたが、ご遺族4名、訪問看護師さん2名、CMさん1名にご参加いただきました。
御家族が帰り仕渡の途中に「楽しかった・・・すっきりした」と笑顔で話されていました。この会がそのような場になれたのかと嬉しく思いました。また、当院のアシスタントから「この会が心を吐露しても大丈夫な場所、気にせず泣ける場所になったのかなと思った」との感想。地域のCMさん、訪問看護師さんそして、当院のアシスタントや関わる全ての人たちで、この会を継続していけることを確信しました。
北海道や長野からもご参加下さいました。 お写真や日記を持って来て下さり、ご家族と一緒に 偲ぶ時間を過ごすことができました。
「千の風の会」をどのような方法で、どのような内容で行うかについてWGで話し合いを繰り返してきました。
何度でも、気軽にご参加いただけるような会のあり方を考え、第3回目からこじんまりとしたサロン形式としました。7家族8名の方のご参加がありました。
ご家族を亡くされたあと、この会への参加が初めての外出となったことや、お隣に座ったご家族から「1年位は寂しくてどうにもならないわよ」とお気持ちを共有できる機会ともなりました。
「最期の日まであと3日とわかっていたら、洗いものも掃除もしないで、ずっとマッサージしてあげたのに」とお話をしてくださったのが印象的でした。
初めての開催で不安が大きかったのですが、参加して良かったと思っていただける会になるようにと考えました。9家族14名の方にご参加いただきました。御参加いただいた方々皆さまに、亡くなられた方のエピソード等を語っていただくことができました。
「お正月に行くことができなかった浅草寺へ、先生に行って来て下さいと言われて、お参りができた」「亡くなる前の日にお風呂にはいれて良かった」「入院しないと選択したことに罪悪感をもった。でも在宅で過ごすことを選んで、好きなおすしもお酒も飲むことができた」などなど、涙を流しながらも笑顔で話されていました。
手探りで、不安だらけで始めた企画ですが、開催してよかったと心より思いました。