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高齢先進国モデルプロジェクト構想 趣意書

2011年 1月

高齢先進国モデル構想会議
代表 武藤 真祐


都市の高齢化は地方を上回るペースで進んでおり、今から10年後には、65歳以上の高齢者の過半数が三大都市圏に居住するという試算です。世帯の4割が高齢者世帯となり、その7割が親子では住まない世帯、つまり多くが独居もしくは老老世帯となります。さらには地域での他者との付き合いが希薄化する傾向にあります。


身体機能が落ちた高齢者の中には、いわゆる「社会的孤立」状態である場合が少なくありません。それがさらに身体・認知機能の低下を招き、ひいては孤独死という悪循環が存在します。さらに、孤立した高齢者は寂しく痛ましい存在であるかのように社会に捉えられ、次世代の人々の将来への不安と悲観となっていることが、日本の将来への希望に大きな影を落としているという社会構造が見えています。


社会の不安要因の一つを現代の孤独な老いにあると捉え、私たちは、人々が安心して老いる社会システムの構築に取り組むことを決めました。これからの社会システムの構築は、公共と連携しながら、民間の力を結集して実現すべきと考えます。


そのために、医療・介護事業者のみならず、生活に欠かせない食事や日用品、住まい、金融・法律などの企業や専門家との協働、さらに、世代間交流のため学生や児童との協働も構想しています。行政との連携も欠かせません。また、これらのプレイヤーを有機的に動かすための、ITシステムも不可欠です。これらの機能が一つとなり、豊かな老いを実現できる社会システムを構築したいと考えます。


世界に類を見ない日本の高齢化問題ですが、この後、韓国や中国をはじめ、東アジアの諸国が同様の社会変化を迎えることがわかっています。「この課題を日本はどう解決するのか」と注目する諸国に対し、日本は再び先進国として力強く解決する姿を示さなくてはなりません。私たちはこの取り組みを「高齢先進国モデル」と名付けました。


そしてこのたび、企業・事業者が志を合わせ、ともに協働するコンソーシアムとして「高齢先進国モデル構想会議」を立ち上げました。希望ある社会の創造に向け、叡智と工夫を結集し、継続性高い経済循環モデルの確立に取り組んで参ります。


医療・介護での人間関係を基盤に、外出もままならない高齢者にも必要なサービスが届く環境、さらに世代間交流により命の営みをも繋いでいける地域コミュニティが、高齢者の心に最期まで人の温もりを灯し、尊厳ある人生の全うを支える基盤となると考えます。


そのことが、高齢者のみならず、次世代の人々が希望ある未来を思い描き、安心して年を重ねることができる社会を生み、後世にも素晴らしい社会を残そうとする営みに繋がることと確信しています。志を共にする皆さまとともに、必ずや実現に向けて取り組んでまいります。



以 上



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